人間の耳には聞こえない高い周波数の音波を、探触子(プローブ)を用いて臓器や組織に発信し、跳ね返ってくる反射波(エコー)を画像として観察する検査です。
反射波(エコー)を利用しているためエコー検査とも呼ばれています。
超音波検査は、安全で多くの情報が得られる診断能力の高い検査で、動いている臓器や組織をリアルタイムに観察することが出来ます。
放射線を使わないため被ばくが無く、生体に害がないとされ痛みもありません。
また身体のいろいろな部位に対して検査が可能なため多くの病気の診断に使用されています。
肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓、腎臓などの臓器や血管などが対象で、それぞれの臓器の腫瘍(癌など)炎症、ポリープ、結石などがわかります。
例えば、肝臓は自覚症状に乏しい「沈黙の臓器」と言われ、脂肪肝などの診断にはエコー検査は不可欠です。
脂肪肝は受診者の約3割で指摘され、そのまま放置し悪化すると肝硬変、肝癌を発症する可能性があります。
また、肝臓などの弾力性をみる「エラストグラフィー」や造影剤を用いて肝臓の小さな腫瘍をみる「造影超音波検査」などがあります。
甲状腺の形や腫瘍の有無、リンパ節の腫れなどを診るための検査です。 また、バセドウ病(甲状腺機能亢進症)や橋本病(慢性甲状腺炎・甲状腺機能低下症)の診断に大いに参考になります。 さらに唾液腺(耳下腺・顎下腺)の観察にも有益です。
関節リウマチで認められる関節滑膜炎と骨破壊の異常所見がわかります。 さらに、関節の近くにある腱の炎症(腱鞘炎や腱周囲炎)の有無も確認することができます。
検査時間は部位によって違いますが10分~40分程度です。
当院での超音波検査は、医師・放射線技師・臨床検査技師が協力し合って検査を行っています。
検査を希望される方は、各診療科でご相談下さい。