IVR-CT

IVR-CTとは

Interventional Radiology-Computed Tomographyの略称で、IVR(画像下治療)とCT(コンピーター断層撮影)を同じ検査寝台で行うことができる装置のことをいいます。
当院では16inchのFPD(Flat Panel Detector)を搭載した血管撮影装置と80列のMDCT装置(Multi Detector CT)が統合されたシステムを導入しています。
IVR-CTでは血管内にカテーテルと呼ばれる細い管を挿入し、脳や腹部の細い血管までカテーテルを進めて血管造影検査を行うだけでなく、目的の血管を拡げたり塞栓したりという血管内治療も行っています。 同じ検査寝台上で血管造影・血管内治療とCT装置による輪切りや三次元的な立体画像が撮影できることにより、より高度で正確な診断と治療が可能になります。
またこの装置には専用のAWS(Angio WorkStation)とDTS(Dose Tracking System)を搭載しています。 AWSでは血管撮影画像やCT画像を3D画像化するなど様々な画像処理や、作成したディスプレイ上の3D画像の表示角度と装置本体のアームの動作角度を連動し撮影することができるため従来装置に比べてアングル確認の透視や造影剤を減らすことができ、治療時間の短縮、造影剤の減量にもつながっています。 DTSは血管撮影中の被ばく低減と被ばくのコントロールを目的としたアプリケーションで、専用ディスプレイに表示した患者3Dモデル上に入射皮膚線量をリアルタイムにカラーマッピングし、術中に皮膚線量を視覚的に確認しながら適切な被ばく管理に基づいた安全な検査を行うことができます。
IVR-CT室は診療棟1階(外来棟)にあります。 血管撮影検査を行っていない時には、主に外来患者様の予約検査や緊急検査を行う80列MDCT装置として様々なCT検査を行っています。

IVR-CTを用いた検査・治療の一例

  • 脳血管撮影(コイル塞栓術・血栓溶解術・ステント拡張術など)
  • 腹部血管撮影(肝動脈化学塞栓術・経カテーテル的動脈塞栓術など)
  • 四肢血管撮影(経皮的血管形成術など)
  • CT撮影(頭部・胸部・腹部骨盤部・四肢等・単純+造影など)
Alphenix sky INFX-8000C Aquilion Prime SP SPREAD Edition Alphenix sky INFX-8000C
Aquilion Prime SP SPREAD Edition
DTS(Dose Tracking System) DTS(Dose Tracking System)
キャノンメディカルシステムズ社製
Alphenix sky INFX-8000C
Aquilion Prime SP SPREAD Edition
フラットパネル搭載の血管撮影装置と80列MDCTの組み合わせです。
AWS・DTSを搭載し、富士フィルム社製VINCENTワークステーションとも連携しています。
(2020年3月導入)