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薬局やドラッグストアなどでよく目にする痛み止めの貼り薬には、種類や使い分けがあるのはご存じでしょうか? 今回は痛み止めの貼り薬の使い方についてご紹介します。
痛み止めの貼り薬には、冷感刺激成分や温感刺激成分が含まれている薬剤、非ステロイド性の消炎鎮痛成分(NSAIDs)が含まれている薬剤の2種類に分けられます。 冷感刺激成分と温感刺激成分の使い分けは、患部が腫れていて熱をおびている場合は『冷感刺激成分を含んだ貼り薬』を、また血のめぐりが悪かったり、疲れからくるこりや腰痛などの場合は『温感刺激成分を含んだ貼り薬』を使うことをおすすめします。 どちらか迷う場合は、患部を冷やしたときと温めたとき(入浴時など)で痛みがより和らぐと感じた方を使うといいでしょう。
貼る際に注意することは、傷口、湿疹又は発疹、眼又は眼の周囲を避け、汗をかいたり、皮膚がぬれている場合は患部を清潔にふいてから使用してください。 また、使用後は残りの薬剤は袋にもどし、粘着力が低下する可能性がありますので袋の切り口を二重に折り厳重に密閉させ、目安として開封後1ヶ月以内で使用しましょう。
貼り薬であっても痛み止めに含まれる薬剤は、思わぬ症状を引き起こすことがあります。 今まで飲み薬などでアレルギー症状があった方や不安な方は、ぜひ薬剤師にご相談ください。
寒い日が続いていますがこれから花粉が増える季節になり、アレルギーの薬を服用する方も多いのではないでしょうか。
現在、抗アレルギー薬には様々な種類があり、医療用医薬品のみでなく薬局などで一般用医薬品(OTC)が多く販売されています。
アレルギーの薬と聞くと眠気が心配と思われる方も多いと思いますが、古くから使用されている抗アレルギー薬では眠気やのどの渇きなどの副作用が強く現れます。
また、本人に眠気や倦怠感などの自覚症状が無くても集中力・判断力・作業能率の低下が起こることも知られています。
しかし、近年ではそういった作用が起こりにくい薬が増えており、仕事や車の運転等を心配される場合にも使用できる薬があります。
市販薬でも医療用と同成分・同等量が含有された商品も多く、眠気や集中力低下を起こしにくい特性の薬も見受けられます。
薬を希望される場合にはご自身の生活スタイルも併せて、ぜひ薬剤師へご相談ください。
小児科でよく処方される粉薬の服用方法に、アイスクリームやジュース等に混ぜることがあります。
しかし、中には飲食物と薬物の相性が悪いものがあるのはご存じでしょうか?
例えば、メイアクトMSやクラリスというお薬はもともと苦みがあるため、飲みやすいようにコーティングしてあります。
しかし、酸性側の食品に混ぜるとコーティングが剝がれやすくなってしまうため、お薬本来の苦みを感じやすくなってしまいます。
粉薬を飲ませる方法として、服薬補助ゼリーやアイスクリームなどに混ぜる、ペースト状にして頬の内側に塗る、少量の水などに溶かす等の方法があります。
ご注意していただきたいのは、ミルクや母乳が必要な乳幼児がミルク嫌いにならないよう、ミルクなどにお薬を混ぜるのは避けた方が良いでしょう。
また先ほど例で挙げた以外でも相性が悪い組み合わせなどもありますので、ぜひ薬剤師にご相談ください。
坐薬を入れた後に出てきてしまったときに、どう対応していますか?
坐薬を入れた直後に出てきてしまった場合は、再度坐薬を入れ直してください。
また入れてから少し時間(5分程度)が経って出てきた場合は、溶けかけで坐薬の形が崩れていなければ、新しい坐薬を入れ直します。
溶けて坐剤の形が崩れているときは、薬がどれくらい吸収されたか分からないため、しばらく様子をみて、必要であれば新しい坐剤を入れ直します。
ほとんど溶けている状態であれば、再度新しい坐薬を入れ直す必要はなく、次に使用できる時間まで様子をみましょう。
また、坐薬を入れて10~15分経ってから出てきた場合も、薬がどれくらい吸収されたのか分からないので、次に使用できる時間まで様子をみるようにしましょう。
塗り薬が処方されたとき、「適量を使用」と書かれていて、具体的にどれくらいの量を使用したらいいのか迷った経験はありませんか?
塗る量の目安として1FTU(フィンガーチップユニット)という単位があります。
1FTU とは、軟膏の場合、大人の人差し指の先から第一関節までチューブから出した量のことを言います。
チューブの穴の直径が5mm程度の場合、約0.5gとなり、手のひら2枚塗布するのに必要な量に相当します。
ただし、チューブの口径、開けた穴の大きさで量が異なる場合もあります。
また、5gのチューブでは2FTU で0.5gとなります。
ローションの場合は、1円玉大の量が1FTU に相当します。
量を超えて厚く塗っても、よく効いたり早く治ったりするわけではありません。
衣類に薬がついてしまう他、かえって副作用が出てしまうこともあります。
また、塗る量が制限されている薬剤もあります。
使用量については必ず、医師・薬剤師に確認してください。
点眼剤を正しく使用していますか?
点眼剤は、正しく使用することで本来の使用効果を発揮し、点眼剤を清潔に保つことができます。
一度正しい手順を確認してみましょう。
1. きれいに手を洗います。
2. 指で下まぶたを軽くひき、上を見るように顔を傾け、点眼します。
3. 点眼剤が流れ出ないようにしばらくまぶたを閉じるか1分程目頭を押さえます。
4. 眼から流れ出た点眼剤は清潔なガーゼやティッシュで拭きとります。
また、2種類以上の点眼剤を使用する場合は、5分以上間隔を置いてから次の点眼剤を使用しましょう。
点眼する際、何滴も挿した経験はないでしょうか。
点眼剤は、1回1滴(※)で十分です。
結膜嚢という涙や点眼剤が溜まる部分の用量は 30μLです。
点眼剤はどれもおよそ1滴30~50μLになるように作られています。
そのため、多く点眼しても流れ出てしまうだけですので、1回1滴で十分な量が点眼できます。
※ 点眼量:医療用点眼剤は医師の指示、一般用点眼剤は用法・用量に従って下さい
当院では入院や入院予定の際に患者さんが普段飲んでいるお薬を薬剤師が調べ、医療スタッフにその情報を伝えるという「持参薬鑑別報告」を行っています。
これにより患者さんが服用しているお薬の情報を、医師をはじめとする医療スタッフが共有することができ、患者さんの治療がよりスムーズに行えるようになります。
そのため入院の際には、普段使っているお薬やサプリを持ってきていただくようにお願いしていますので、ご協力をお願いします。
お持ちいただいたお薬が当院では採用していない場合もありますが、その場合は代替薬を薬剤師が医師に提案しています。
そのため、見た目やお薬の名前が変わったりすることもありますが、患者さんにはその都度、病棟薬剤師から説明させていただいていますので、ご質問やご不明な点がありましたらお気軽にお聞きください。
医薬分業とはお薬の処方と調剤を分離し、それぞれを医師、薬剤師という専門家が分担して行うことを意味しています。
医薬分業の歴史は中世ヨーロッパの神聖ローマ帝国の時代に遡り、日本においては明治時代から始まりました。
現在では、医師が診察を行ったあと処方箋を発行し、その処方箋をもとに薬剤師が調剤するという方法で医薬分業は行われています。
処方箋にはお薬の名前や量、使い方が書かれており、街の保険薬局では薬剤師がお薬の量や飲み合わせ等を確認の上調剤します。
そして患者さんには、処方箋と引き換えにお薬の説明や注意点など説明しながらお薬をお渡しします。
現在の医療は高度化、細分化され様々な専門分野があります。
そのため、それぞれの専門家がチームワークを組み、協力し合うことでよりよい医療の提供が図られています。
医薬分業は古くからある制度ですが、患者さん個人にあった薬物治療が求められている現在では必要な制度の1つです。
かかりつけ薬局とは、困ったことがあれば何でも相談ができる顔なじみの薬剤師がいる薬局のことです。
かかりつけ薬局は1つの薬局に決めておくことをお勧めします。
患者さんが使用するお薬の情報をかかりつけ薬局でまとめることで、複数の医療機関から同じお薬が処方されていることに気付いたり、相互作用(飲み合わせ)が起きることを防ぐことが出来ます。
また、薬局では処方箋による調剤のみならず、市販薬や健康食品の取り扱い、介護関連商品の相談なども行っています。
例えば、かぜのひきはじめや発熱したときに、薬剤師が症状に合わせて適切なお薬を選ぶお手伝いをしたり、医療機関への受診をお勧めすることもあります。
介護の不安や心配ごとも、お薬と健康に関する幅広い知識をもとに解決策を提案することが出来ますので、ぜひ相談できる「かかりつけ薬局」を決めておきましょう。
お薬手帳とは、みなさんが使用しているお薬の名前や使い方などに関する情報を、過去のアレルギーや副作用の経験の有無と併せて経時的に記録したものです。
現在使用中のお薬はもちろん、過去に使用されたお薬の情報が手帳に記録するため、いつでもご自身のお薬に関する情報を確認することが出来ます。
また、診察や調剤を受ける際に、医師や薬剤師にお薬手帳を提示して頂くことでお薬の重複や飲み合わせのチェック、アレルギー歴や副作用歴の確認などが可能となりますので、より安心してお薬を使用して頂くことが出来ます。
東日本大震災や熊本地震の際にはお薬手帳が大いに役立ちました。
当院では、お薬手帳に入院中のお薬の使用記録や変更となったお薬などを記載させていただくため、お薬手帳のご提示をお願いすることがございます。
当院に来院される際は、お薬手帳をお持ちいただくようお願いします。
「後発医薬品(ジェネリック医薬品)」とは、先に開発・販売されてきた「先発医薬品」に対し、先発医薬品の特許が切れたあとで製造された医薬品という意味です。
海外では、医師が処方箋にブランド名(商品名)ではなく、ジェネリック名(成分名)を記載することで、後発医薬品を使用する指示とすることから後発医薬品はジェネリック医薬品と呼ばれています。
後発医薬品は、規定の試験により厚生労働省に認可された「先発医薬品」と同じ有効成分のお薬であり、新しい技術で味や飲みやすさ、使用感が改善されたものもあります。
また後発医薬品は先発医薬品に比べ、開発のコストが低くお薬の値段も安くなります。
そのため、後発医薬品を選択することで、医療費の負担を軽減でき、患者さんの自己負担も軽減することが出来ます。
当院では後発医薬品の使用を積極的に行うことで、医療費削減に取り組んでいます。
どちらを使用するかは患者さんご自身で選択することが可能ですので、まずはお気軽に医師・薬剤師にご相談ください。
薬科系大学6年間の教育の中で、一定の知識と技術を習得した薬学生は病院や薬局でそれぞれ11週間の実務実習が義務付けられています。
実務実習を通して、薬学生は学んだ知識や技術が医療現場でどのように生かされているのかを学び、今後の将来を見据える重要な機会となっております。
当院は病院実習受け入れ施設であり、毎年数名の薬学生を受け入れています。
患者さんには同意を得た上でお薬の服薬指導を行うことがありますがご理解、ご協力のほどお願いします。
日常的に服用している薬剤は手術に限らず継続することが望ましいですが、手術中・手術後に悪影響を及ぼす可能性がある薬剤は、リスクベネフィットを天秤にかけて休止の判断を行います。 注意が必要となる薬剤には、「抗血栓薬」(抗血小板薬及び抗凝固薬)の他に糖尿病治療薬、骨粗鬆症治療薬、抗精神作用薬など多岐に渡り、手術を受ける際には常用している薬剤を事前に確認することが重要となります。
当院では侵襲的検査・手術目的の入院の際、薬剤師が入院前に常用している薬剤等の情報を入退院支援室で収集し、必要に応じて主治医等に提供しています。 対象となる主な薬剤は下記の一覧を参照しております。 また、健康食品、サプリメント、一般用医薬品等は1週間前から休止のご案内をさせていただいておりますので、ご了承ください。